文具メーカーとして、私たちはユーザーの皆さんが文房具やハイタイドの商品をどのように活用されているかにとても興味があります。連載「WORKING HANDS」では、“仕事“やその先の現場にフォーカス。HIGHTIDEと縁のある方々の文房具に対するこだわりや使い方について紹介していきます。
第5回目となる今回は、LAを拠点とするリサーチ・エコノミスト、Neal Wilson(ニール・ウィルソン)に彼の事務所を訪れて、お気に入りの文房具についてお話を伺いました。
ーハイタイドの文房具をどのように使っていますか?
毎日使う鉛筆、消しゴム、ハサミ、鉛筆削りを、使いやすいようにマーブルのペントレイに入れて、机の中央に置いています。 プライムティンバーもこのトレイに入れていて、ノートやリストなど、書きもの全般に1日中使っています。〈penco〉のステンレスシザーズ Sは、簡単な作業用に使っています。パッケージを開けたり、タグを切ったり、ほつれた糸を切ったり。ちょっとした作業に便利なので、すぐに手に取れるところに置いています。
この〈LIFE〉のマージンノートは、研究活動で扱う統計モデルを検討するためにすぐに使い始めました。現在の私の研究は子供の鉛中毒に焦点を当てており、古い家屋から鉛を除去することのメリットをモデル化し、過去の研究で使用されたモデルを見直しています。統計モデルを手書きで書く方が、ギリシャ文字や上付き文字、複数の下付き文字も含めて、コンピューターで入力するよりもずっと簡単です。関連する研究ノートをすべて1冊のノートにまとめておくと便利です。〈LIFE〉のノーブルノートは、研究ノートに加えて、世界的な出来事や個人的な出来事を記録するためにも使っています。今使っているノートはもうすぐ書き終わるので、新しいノートを使い始めるのが楽しみです。
ー現代のテクノロジー社会において、自分の手でものを作るという事は、あなたにとってどんな意味がありますか?
私たちは相互接続と依存の世界に生きていると思います。ほとんどの文章をコンピューターで書いていますが、仕事の基礎となる方程式を検討する時は手書きで行っています。私にとっては、どちらかひとつだけでは作業が成り立ちません。同じように、〈penco〉のプライムティンバーを使ってメモを取る時、製造されたプロダクトを使って書いていることを意識しています。テクノロジーが私の手にペンを取らせ、私の手書きがまたコンピューターに戻っていく、そんな感じです。
ー鉛筆とシャープペン、どちらを使いますか?
両方!シャープペンシルは大好きですが、私は筆圧が強いので芯がよく折れてしまいます。プライムティンバーは、芯が太いのでその問題を解決してくれます。この鉛筆には芯用の削り器が付いているので、私の手書き文字も読みやすくなります。メモを取る時には普通の鉛筆も好んで使っています。いつも鉛筆を片手に読書をし、重要な箇所にマークを付けたり、余白にメモを残したりしています。この作業には黒の鉛筆をよく使います。製図技師だった祖父は〈BLACKWING〉の鉛筆を使っていました。その鉛筆の特徴的な消しゴム、グラファイトの品質について祖父と話すのは楽しいです。
ーペンケースの中には何が入っていますか?もしペンケースを使っていない場合、文房具をどのように保管していますか?
旅行の時はいつも、バッグの底に2、3本の鉛筆が転がっています。ペン、カッターナイフ、ボーンフォルダー、スティッチリッパーなど、あまり使わない道具は机の横にあるマグカップの中で埃をかぶっています。今はハイタイドのマーブルのペントレイを使っています。毎日使う文房具を整理し、すぐ使えるように手元に置いておけるので、ペントレイがあって本当に良かったです。
ー1番好きな文房具は何ですか?
ノートカードが大好きです。3×5インチと4×6インチのそれぞれに良さがあって、この2つのサイズのどちらが良いか悩みながら使っています。サイズに関係なく、一般的に売っているものよりも厚手のカードが好きなので、初めてのお店に行くといつも探してしまいます。これらのカードは主に作業中の簡単なメモやリストづくりに使っています。1日に10枚以上のカードを使って、リストを作ったり作り直したり、メモを整理したりする日もあります。ノートカードは、すばらしい栞にもなります。数えきれないほどの文章に、このカードでアンダーラインを引いてきました。〈BLACKWING〉のMATTEを使って、このカードに書き込むのが特に好きです。
Neal Wilson(ニール・ウィルソン)
LA在住のリサーチ・エコノミスト。カリフォルニア芸術大学の特別教員として、経済モデリングと経済史を教えている。
オフィシャルサイト