WORKING HANDS vol.9 「エリック・ベンジャミンズ」

文具メーカーとして、私たちはユーザーの皆さんが文房具やハイタイドの商品をどのように活用されているかにとても興味があります。連載「WORKING HANDS」では、“仕事“やその先の現場にフォーカス。HIGHTIDEと縁のある方々の文房具に対するこだわりや使い方について紹介していきます。

第9回目となる今回は、LAを拠点にアーティスト、作家として活動するErik Benjamins(エリック・ベンジャミンズ)を、彼のパートナーのNicole(ニコール)さんが共同経営する、Pasadenaにあるインテリアデザインスタジオ「Three Sheep」の美しいオフィスを訪れてお話を伺いました。

ーHIGHTIDEの文具をどのように使っていますか?

〈Emilio Braga〉のノートは、すぐにメインで使うノートとして使い始めました。毎日カバンに入れて持ち歩いています。〈PILOT〉のVコーンは、描き心地が最高です!日記を書いたり、リストを作ったり、新しい絵のシリーズやサンフランシスコでの小規模なグループ展で展示するテキスト作品のアイデアをスケッチしたりするのに使っています。〈Hataguchi Collective〉のカードは、文通相手への手紙やお礼状用に使っています。実は何年も前から彼女のグリーティングカードの大ファンなのですが、恥ずかしながら素晴らしいカードを使うのは今回で2回目です!

ー現代のテクノロジー社会において、自分の手でものを作るということは、あなたにとってどんな意味がありますか?

手で書くことは、この世で大好きな活動のひとつです。手は頭の中のスピードに追いつこうとしますが、完全には追いつけません。そのズレの中で、思わぬ面白い変化や、頭の中とは少し違った表現が生まれるのが楽しいです。
また手で書くことは物理的、体感的な要素もあります。手が疲れたり、インクが滲んだり、ページが折れ曲がったり…大きな負担なくできる力強い創造の形だと思います。

ー鉛筆とシャープペン、どちらを使いますか?

アイディアがごちゃごちゃしている時は鉛筆、すっきりしている時にはシャープペンを使います。

〈PILOT〉のボールペンやErikの友人Nancy Kwonの彫刻、〈Hataguchi Collectiive〉のグリーティングカードボックスが置かれたテーブルの上。〈Three Sheep〉によってデザインされたテーブルには、お香を焚くための場所が組み込まれている。

ーペンケースの中には何が入っていますか?またどのようにペンを持ち運んでいますか?

Tortoise General Storeで10年以上前に購入した、青と白のイカット柄のかなり使い込んだペンケースを使っています。中には製図用鉛筆、替え芯入りのシャープペン、消しゴム、リップクリーム、ポケットサイズのメジャー、古い有線のiPhoneイヤフォンが入っています。

ー1番好きな文房具は何ですか?

長年愛用していたのは、LAの紀伊國屋でいつも手に入る〈Claire Fontaine〉のシンプルなA4サイズの無地のノートです。旅行にぴったりなサイズで、大体80ページほどあるページ数も、4〜6週間の長いアーティスト・レジデンシーの期間にもちょうど良かったです。
実は自分の文房具をアートプロジェクトとして作りたいとずっと思っているのですが、良い出版社や会社に出会えていません。詩的でありながら、機能的な方眼紙のスケッチブックを考えていて、きっとそれが私のお気に入りの文房具になると思います!


Erik Benjamins(エリック・ベンジャミンズ)

LAを拠点に活動するアーティスト、作家。
オランダの「the European Ceramic Work Center」での3ヶ月にわたるアーティスト・レジデンシーでは、詩的で実用的なタイル製作とタイル張りの可能性についての研究を行う。

erikbenjamins
avoidingthebummerness

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