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2020.10.07 Wed / HIGHTIDE STORE Miyashita Park

〈FUJITO SKATE BOARDING〉POP UP STORE開催。デザイナー・藤戸剛へインタビュー

福岡を拠点に、国内外で展開するメンズウエアブランド〈FUJITO(フジト)〉のスケートボードライン〈FUJITO SKATE BOARDING(フジトスケートボーディング)〉(以下、FSB)のポップアップをハイタイドの直営店「HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK」で10月10日(土)〜11月11日(水)に開催。今回はデザイナーである藤戸剛さんに、本企画の魅力やこだわりのアイテム、さらには今後の展望に至るまでお話を伺いました。

藤戸剛/GO FUJITO

〈FUJITO〉デザイナー・〈Directors〉・オーナー。1975年佐世保生まれ。Vintage King、Denime Gearなどのショップを経て2002年、〈FUJITO〉をスタート。2008年には旗艦店となる〈Directors〉をオープンする。2014年からは、合同展示会「thought」を主宰するなど、福岡を中心としたさまざまな活動を行う。
〈FUJITO〉HP〈FSB〉HP

人との関係性を軸に、広がっていくプロジェクト

ー 福岡のアパレルブランドといえば〈FUJITO〉。そう国内外からも注目を集めるように、同じ福岡に拠点を持つハイタイドから見ても、藤戸さんはいつかコラボレーションしたいと願う存在でした。今回オファーを受けた際、率直に藤戸さんはどのように思われましたか?

嬉しかったです。むしろ恐縮です(笑)。ハイタイドの東京店がオープンする前から企画の準備は進めていたので、コロナの影響で「MIYASHITA PARK」自体の開館延期やオリンピックの延期があったり、オープンするまでの色んな経緯を知っていたので、僕らとしても何かいいカタチで関われたらと思っていました。こうやって実現して嬉しい気持ちです。

ー ハイタイドとしても待ち望んでいた企画が実現して嬉しいです。今回はその都内にオープンしたハイタイドの直営店「HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK」での企画となりますが、この場所での開催に対して何か思うことなどはありますか?

僕らは福岡を拠点にお店や製作をしているので、違う土地でこういった企画ができるというのは、単純に〈FUJITO〉や〈FSB〉を知らない人たちにも知ってもらえる機会が増えるので嬉しいですね。
さらに言えば、僕らはアパレルブランドで、ハイタイドはステーショナリーや雑貨を手がけるメーカーで、そういったジャンルが違うところと組むことで、できることの幅が広がったり、お互いのお客さんにより新しい発見をしてもらえるので、プラスになることばかりだと思います。

渋谷にオープンした「HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK」の店内の様子

ー 同じ福岡に拠点を持つ藤戸さんとハイタイドですが、企画から一緒にコラボレーションするのは初めてだと思います。藤戸さんからみてハイタイドにはどんな印象をお持ちでしたか?

カジュアルで面白いステーショナリーを作るメーカーとしては日本で1番じゃないですかね。しかも、それを福岡でやっているのは同じ福岡拠点の僕らからしても誇らしいです。
元々ハイタイドの存在は知っていたんですけど、繋がる最初のキッカケは、ハイタイドの方と一緒に受けたメディア取材だったと思います。その後、仕事以外でもハイタイドの方と会って話をするうちに、いつか一緒に仕事ができたらいいなと個人的に思っていました。僕は、企業やブランドとかはあまり関係なく、人との関係性を大事にしたい方なので、感覚的にいい印象を持ったんだと思います。

ー そう言っていただけて光栄です。では、これまで人となりや感覚的なところからご縁が続いて、いろんなプロジェクトにも結びついていったという感じなのでしょうか?

そうですね。知り合った直後に、僕らの福岡の直営店〈Directors(ディレクターズ)〉が10周年を迎えるにあたって地元の食べ物屋さんとコラボレーションしたグッズを作りたいという話が出たことがあって、その時に、ハイタイドと既に取り組みがあった福岡のパンメーカー〈リョーユーパン〉を繋いでもらって、〈リョーユーパン〉と〈FSB〉とでTシャツを作りました。それ以外にも、僕らが九州で仕掛ける合同展示会「thought(ソート)」やマーケット「BLEND MARKET(ブレンドマーケット)」にハイタイドが出店してくれたり、いろんな取り組みをする中で、繋がりがより強くなっていったと思います。

福岡市・警固にある〈FUJITO〉の旗艦店〈Directors〉の店内の様子

外に繰り出したくなるアイテムと展示空間

ー 今回のコラボレーションでは、立ち上げ当初から続くブランド〈FUJITO〉ではなく、そこから派生した新たなブランド〈FSB〉がメインとなっていますね。ブランドの特徴と、そうなった経緯を教えていただけますか?

〈FUJITO〉自体はもう今年で18年になるんですが、オーセンティックなものづくりをしているのもあって、ロゴものやプリントものをやらないというルールを決めているんです。〈FUJITO〉を続けていく中で何か新展開をしたいなと考えている時に、僕がスケートボード文化に触れながらアパレルをやってきたのと、そもそも〈FUJITO〉では福岡で活躍する3人のプロスケーターの子達を長年サポートしている流れもあって、すみ分けるカタチで立ち上げたのが〈FSB〉なんです。
〈FSB〉は〈FUJITO〉に比べて、より若い世代の方々にも手に取ってもらいやすいデザインやプライスになっているので、ハイタイドに来られる様々な層の方々に気に入ってもらえると嬉しいです。

ー スケート文化に寄り添ってきたからこそ生まれたブランドなんですね。「MIYASHITA PARK」にはスケートパークもありますしぴったりだと思います。今回はウェアの他にハイタイドと様々な雑貨類を一緒に作らせていただきましたが、アイテム作りで何か意識したことや、こだわった部分はどんなところでしょうか?

最初にアイテム作りの方向性として「D.I.Y.」というキーワードを決めました。コンテナーにはコードやスケートをする時の工具を入れられたり、タープバッグやタンブラーなんかも外での遊びのシーンで使えたりと、実用的な物を揃えています。〈FSB〉自体はシックなカラーを中心としているので、グッズ類もカーキやブラックなどのミリタリーカラーで、渋めにまとめてみました。ウェアと違って年代や性別に関係なく、プライス的にも手に取りやすい様々なアイテムが作れて楽しかったです。

今回発売する〈FSB〉×〈HIGHTIDE〉のグッズの一部
※「HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK」(東京)と〈Directors〉(福岡)のみでの発売

ー アウトドアでも活躍しそうなアイテムが揃う一方、「HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK」の展示空間はどんなものになるのでしょうか?

お店のイベントスペースが元々“小屋”のような什器になっているので、そこを “スケーターのアジト”に見立てて、僕らが思う居心地の良い空間を演出できればと思っています。スケートボードはもちろん、薪や斧、ハンモックなんかもディスプレイして、小さな住居っぽい感じにする予定です。サポートしている3人のプロスケーターが出演する映像も流すので、〈FSB〉の世界観をより感じてもらえる空間になると思います。

〈FSB〉スペシャルムービー

ー 会場内には〈FSB〉のAW2020コレクションも並ぶとのことですが、今回のコレクションのテーマや特徴的なアイテムがあれば教えてください。

〈FSB〉で以前からご一緒させてもらっている、画家の八頭司昂(やとうじ・たかし)くんの今季の新作が「桜」をモチーフにしていて、その彼の新作をプリントしたコレクションを展開する予定です。
〈FSB〉のロゴにも書かれているサブテーマ“SUPPORT YOUR LOCALS”の通り、基本的には地元の人たちと楽しいことをやりたいというのがブランドの根本にあります。だから地元で頑張っているアーティストや、ハイタイドさんみたいなメーカーと繋がって、面白いことを広げていければと思っています。

八頭司昂さんの作品がプリントされた〈FSB〉のTシャツ

時代に左右されず、意思をもって動く

ー 藤戸さんといえば、福岡を活動拠点にするだけでなくアイテム生産においても地元との繋がりを大切にしている印象があります。ものづくりに関して一貫してこだわっているのはどんなところでしょうか?

地元愛みたいなものはもちろんあるんですけど、それとはまた少し違うものがあるというか…。自分のブランドに関していうと、僕は洋服の販売からあがってきた人間なので、洋服の企画やデザインはできても、パターンや縫製はできないんです。だから洋服を作るとなったら、パタンナーさん、生地屋さん、縫製工場さんは絶対に必要で、この人たちに自分のやりたいことをきちんと伝えることが一番大事な時間だと思っています。それってフィジカル的にも近い方がいいと思うんです。要はコミュニケーションが取りやすい環境づくりをまず第一に考えてこれまでやってきました。
そういったこともあって、ブランドは基本的には全て日本生産、その中でも西日本で作れればと思っています。意図的にこうしようと決めてから5年くらいかけて国内の工場を回ったり、理想のクオリティの叶ういい生産先を1から探してなんとかこの体制に落ち着きましたね。
なので、いろんなバランスを探りながら自分の理想を具現化していくうちに、結果ローカリズムに行き着いたというのが正直なところです。もっと効率のいい近道はあるのかもしれないけれど、どうせ作るんだったら自分たちの目の見える範囲でこだわってやりたいという気持ちは強くあります。

ー なるほど。あくまでも“ものづくり”を念頭に活動してきた結果ということですね。福岡から世界へと活躍のフィールドを広げている藤戸さんですが、活動拠点を福岡にしている理由や魅力などがあれば教えてください。

福岡は空港が近いので海外に行きやすかったり、ご飯が美味しかったり、住んでいる環境にストレスを感じないのはいいところですよね。でも、あえて福岡にとどまるようにしていたわけではなく、東京進出は今でも機会があればしてみたいと思っています。これまで僕がたまたま機会に恵まれず行けなかったようにも思います。そうしているうちに3.11が起きて、地方が注目されるようになって、地方を拠点に活躍する人が増えたようにも思いますが、僕らは単に作戦立てて福岡で活動していたわけではなく、時代のムーブメントとして結果そうなったという感じがします。

ー 最後に、この時代だからこそ思う、藤戸さんの今後の活動における展望などがあれば教えてください。

時代に合わせて、何か変わらなければいけない、新しいことに取り組まないといけないとする気持ちも分かるんですけど、結論、大きく変える必要はないんじゃないのかなというところにきています。
例えば、僕らの洋服でいうと、今後フィジカルでする展示会をやめて、オンラインでやっていくかといえば、そうはならない。ECが発達したからといってお店もやめないし、もはやお店は商品を売るための場ではなくて、お客さんとの出会いやコミュニケーションが生まれるような位置付けになっている気がします。
何かに挑戦したからこそ学ぶことはあると思うんですけど、それを徐々に取り入れていくくらいの調整でいいんじゃないかと思っています。そうしないと、自分たちのやりたいことが分からなくなるほどの変わりようって本末転倒になる気がしていて。
時代やムーブメントに関わらず、変わる時は自分の意思をもっておのずと変わるんだと思います。今後も自分のやりたいことややるべきことに向き合って活動していければと思います。

FUJITO SKATEBOARDING POP UP STORE

会期:10月10日(土)〜11月11日(水)
会場:HIGHTIDE STORE MIYASHITA PARK
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 MIYASHITA PARK South 2F
営業時間:11:00~21:00
TEL:03-6450-6203(店舗)

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